タイムスクープハンターがおもしろい

 NHKで放送されている「タイムスクープハンター」が面白い。今季も残り1回になった。


 番組に出てくるタイムスクープ社とは、タイムワープ技術を使い、あらゆる時代にジャーナリストを派遣し、人々の営みを歴史に介入することなく映像で記録し、アーカイブ計画を推し進めている会社という設定。


 9月5日放送の「衝撃!戦場の偽装工作」では、戦国時代にタイムワープした。当時戦場では、自分の立身出世のために、びっくり仰天の手柄偽装が行われていた。教科書では習わない裏の歴史で、非常に興味深かった。なかなかの力作であった。


 そして7月16日放送の分は、特にカメ飼育者には興味深かったであろう。それは「白熱議論!亀は誰のモノ?」だった。

 時は江戸時代、将軍徳川綱吉の時代、かの有名な「生類憐みの令」(これは繰り返し出された多数の法令の総称である)が出されていたころにタイムワープ。

今回の取材対象は放生会(ほうじょうえ)の亀売り。放生会とは旧暦の8月15日に各地の神社・仏寺で行われた行事で、捕らえられた生き物を放して、殺生を戒め、慈悲を促す儀式である。1695年、天秤棒を担いで亀を売り歩く男、久作。甲羅に藻が付いたみの亀を長寿の象徴と客が喜んで買ったところ、突然、男が現れ「俺が飼っている亀だ!」と主張。そこに生き物の殺生を取り締まる役人も登場。亀の所有を巡り大論争に発展する。  ≪番組のブログより≫



 亀売りという職業があったのも驚き。私も目的こそ違えブリードしたカメを販売している。そして当時は、亀を飼うことが禁止されていた・・・。どうすりゃいいんだよ、おい。どうしても現代に投影してしまう。

 見どころは、ある「みの石亀」がもとで、亀売りと、そのみの亀を飼育していたと主張する男、そのみの亀を夫の病を治すために調理しようと買った女、そして殺生を取り締まる役人の4人が、みの亀が誰のモノかと白熱議論するところ。しかし、議論しているうちに、当の亀が脱走し行方不明になってしまう。必死に捜す4人。亀はどこに行った? そしてついに見つけた時カメは? 人々が右往左往するドタバタ喜劇の様相を呈しているが、物言わぬ亀はいたって冷静。タイムスクープ社のジャーナリストがイシガメに取り付けたマイクロカメラの映像も、カメ目線でいい味を出していた。最後は、ドタバタすべてが丸く収まるような、うまいまとめ方であった。プチ感動。

 まあ、観ていない方は一度見てくださいまし。

 なお番組中に出てきたカメはすべてニホンイシガメだった。やはりそうでなくっちゃ。




生類憐れみの令、その発布の理由は、徳川実記によると、戦国時代の殺伐とした社会を改めさせるためだった。当初は、病気の生き物や他者に対し、慈悲の心を持とうというスローガンであり、道徳を広めることが目的であった。旅人の看病、捨て子の禁止、牢獄の環境の改善などもうたわれている。



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