手術は成功しました!

 「手術は成功しました!」、この先生の言葉に驚きを隠せませんでした。8月6日夜9時前、熊本市東部、熊本県で唯一爬虫類を診る動物病院の診察室の中、ここでニシキハコガメ・スジコBの生きている姿を再び見られるとは思っていませんでした。手術前に入れてきた段ボール箱の中で、数時間前に手術をしたとは思えないほど活発に動き回るスジコB。何事もなかったかのように箱をよじ登ろうとする、驚きの光景が広がっていました。
 数年前、スジコAの時には、綺麗な箱に花と共に入れられて、もはや決して動くことのない姿で連れ帰ってきました。その印象が非常に強く、今回も動かないスジコBを連れ帰ることを勝手に覚悟していたので、生きている姿を見たときには言葉が出ませんでした。
 そしてお腹にあった卵、1個は残念ながら割れてしまいましたが、2個は無事に回収していただきました。前もって渡していたタッパーの中で、ミズゴケに優しく包まれて戻ってきました。

 あんなに大掛かりな手術を受けたのに、その日には退院、というのも信じられません。

 それにしても感動したのは、先生とスタッフの皆さんの働きぶり。朝8時半に私がスジコBを病院に持って行ったことから患者への対応が始まり、午前中通常の診療を行い、早い午後の時間にはスジコBの2時間半に及ぶ手術、その後午後の診療が長く続いて、最後に9時前に私への結果報告で、患者対応を終えていらっしゃると思います。たぶん相当お疲れだったと思うのですが、笑顔を絶やさないその姿勢に感動しました。今回の手術は寛大な先生のおかげで成功裏に終わり、本当に感謝しています。


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 翌8月7日には白濁が始まりました。右の卵は先月スジコCが産んだ卵です。スジコCの卵も、初めて産んだ頃よりは少しずつ大きくなってきましたが、やはりスジコBの卵は大きいです。そして今回はっきり分かったこと、それは腹腔から人為的に取り出した卵でもきちんと発生するということ。それにしても体内にある時は発生しないのに、体外に出た途端発生するのは何故?酸素または二酸化炭素濃度が関係しているんでしょうか?謎です。

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 手術後、飲水はするものの全く餌を食べなかったスジコB。手術から4日経った8月10日、やっとサプリメント添加の挽き肉を食べてくれました。


 今回の手術の成功で、すべてがハッピーエンドになるかといえば実はそうではありません
 生物の繁殖しようという植え込まれた無意識の意志は非常に強く、人為的に止めることは、生殖器官を取り除かない限りできないようです。先生がおっしゃったことなのですが、スジコBにはすでに次期卵の予備軍が続々控えていたとのことです。これが何を意味するかお分かりでしょうか?すでに切ったり縫ったりしていますので、次回もう一度卵詰まりを起こす可能性が高いということです。2度目の開腹手術・・・物理的に難しいと思われます。
 卵の成長を止める薬は?世の中の必要上、動物医薬界では、産ませる薬はあっても、産むのをやめさせる薬はなかなか開発されない方向にあるようです。まして爬虫類では…。
 今回仮に、今後繁殖できないように人為的に処置しようと思ったとしても、その生殖器官は体内の奥深くにあり、処置がかなり難しいようです。

 これらの諸要素を考えると、今回の手術の成功は一時的なものであり、将来にはまた大きな問題が横たわっていることが分かります。それを考えると気持ちが滅入ってしまいそうです。またそれに備えて今後自分にできることは限られているように思います。すべては自然任せ。
 そうならば、今この良い結果を大いに喜びましょう。そしてできるだけのケアをしてやりましょう。それしかできないもんね。



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コメント

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感動です!

いやー、貴重なドキュメントをありがとうございます。術中の心境を考えると、私の心配なんて足元にも及びませんが、ひとまずはよかったですね。

パチパチパチパチ・・・・・・・

どぉ~いう形であれ今時点で母卵共に無事だった事をバ喜びましょう。
やっぱ素早い行動が大切ですねぇ~。

昔、唯一の卵つまりがヘルマン♀でギリギリの体力の状態で手術し、術後に死なしてしまった事は今でも悔やまれます。

Re:

takibiさん、

お気遣いありがとうございます。ひとまずは良かったです。
今回は本当に感動的な経験をすることができました。
でも卵詰まりをしないような健全な飼育環境・方法にしなければならないと痛切に思いました。
3度目はもうごめんです。



キボシさん、

はい、今は母卵共に無事だったことを喜びたいと思います。
また、おっしゃる通り、早く対処するほど救命の可能性が高くなると実感しました。
今思えばスジコAは遅すぎました。
ニシキハコで2度もこうやって起こるとなると、私の管理にも問題があると考えないわけにはいきません。
それもすべて飼育し始めてから2年目・・・。改善のいいきっかけにしたいと思います。

よかった…とにかくよかった。
結果を知るまでコメントできずにいました。

でも、今後を考えると…の件ではかなりショック。…というのが私の本音。

以前から、カシミーロさんの個体に対する愛情…というか飼育者としての責任の在り方みたいなモノを強く感じていまして、
我家の“偽”自然飼育とか私自身の飼育意識とか、ホント反省することばかりです。

摘出した卵はもちろん、スジコBさんもずっとカシミーロさんの元で暮らせますように…

Re:

ぽんたさん、コメントありがとうございます。
手術成功に関しては本当によかったです。
おっしゃる通り、今後の展望には私もかなり打ちのめされました。
将来抱卵することは確実とはいえ、スムーズに産まれるよう何かできることはないか考えています。
もし問題が起きてしまったら、そのときに対処していくしかないですね。
有益な情報がないか今後も調べる必要がありますし、自分の経験に関しては誰か必要な方のお役に立つよう発信できればと思っています。

kasimiroさんの決断力と獣医さんの腕に感激です!

Re:

kazuさん、

ありがとうございます。
今回は寛大な獣医さんの後押しが大きかったです。
田舎なもんでカメを診てくれるところもほとんどないのに、
カメの手術をしてくださる獣医さんがいらっしゃって良かったです。