ニホンイシガメ輸出急増

ニホンイシガメ、輸出急増で姿消える? 環境省は規制検討

2015/11/2 12:22


 日本固有種のニホンイシガメの輸出量が、今年に入り急増している。中国や香港で健康食品の原料とされる上、日本産の希少ペットとしても人気があるためだ。外来種のカメに脅かされて国内の生育環境が悪化しており、このペースで捕獲されれば、地域によっては川や沼から姿を消しかねない。環境省は近く一部輸出規制に乗り出す。

 ニホンイシガメは、茶褐色で丸い子ガメの甲羅が江戸時代の硬貨に似ていたことから「ゼニ(銭)ガメ」とも呼ばれ、古くから親しまれてきた。

 環境省によると、野生生物の取引を規制するワシントン条約の付属書2に掲載され、輸出には国への申請が必要。申請が義務づけられた2013年6月から今年9月までに計約2万8千匹が輸出された。うち約1万5千匹が今年3月以降に集中し、3月の輸出量は最多の3561匹に上った。

 なぜ急増したのか。環境省が3月、やはり輸出目的の乱獲で激減した沖縄県・八重山諸島の固有種ヤエヤマイシガメの輸出禁止を発表し、その代替品とされたことなどが原因とみられる。

 ニホンイシガメは近年、「ミドリガメ」の名で知られる外来種ミシシッピアカミミガメに餌やすみかを奪われ、クサガメとの交雑も進んで、減少の一途をたどっている。

 環境省が規制対象にするのは、野生で一定以上育って繁殖可能な、甲羅の長さ8センチ以上の雄と雌。国内利用のための捕獲は禁止しない。幼体と、飼育下で生まれた個体は引き続き輸出できる。同省の担当者は「11日まで意見募集し、結果を踏まえて11月中にも規制を実施したい」としている。

 カメの生態に詳しい愛知学泉大の矢部隆教授は「乱獲を防ぐため、国内流通にも同様の規制を検討すべきだ」と指摘している。〔共同〕



日本経済新聞より引用
    http://www.nikkei.com/article/DGXLASDG02H0U_S5A101C1CR0000/
ほかの新聞でも報じているのだろうか。


 下の資料で、月ごとの輸出申請個体数のグラフ、捕獲場所ごとの輸出申請個体数(都道府県単位)のグラフを見られます。視覚的に表現され分かりやすいです。2015年に急増し、愛知、静岡、千葉、三重、岐阜、和歌山が多いですね。捕獲の多い地域の個体数の将来予測(シナリオ別)も興味深いです。

    http://www.env.go.jp/press/files/jp/28394.pdf




追記
非常に興味深いので、かりんさんより教えていただいた資料へのリンクを張ります。

「日本固有種ニホンイシガメの危機」
    http://isgs.kyushu-u.ac.jp/ISGSseminar/file/11-1suzuki.pdf


コメント

非公開コメント

うわっ、なんで千葉産がこんなに多いの?

房総半島のイシガメの保護に取り組んでいらっしゃる方が見たら卒倒してしまいそうなデータですね。ただでさえ棲息環境が狭まっているところへもってきて、アライグマが侵入してきて場所に寄っては個体群が全滅しているというのに。このうち野外捕獲個体はどのくらいなのでしょう。私、千葉県在住で、時折南房総のイシガメを観察して楽しんでいるので、非常に気になります。
少なくとも関東のイシガメは、背甲長8cm以上なんていわず、全部輸出禁止にしてもよいくらいに思います。せめて、学術観察のために甲羅にマーキングされている個体は輸出許可をしないでくれればいいのに。

Kazさん、

コメントありがとうございます。

この資料を見て、私も驚いた一人です。卒倒しそう、まさにそうですね。
さらにお住まいの県のイシガメがどんどん輸出されているのを知るとショックですよね。
捕獲圧が高まり、アライグマによる被害も多くなって、どうなることやら。

非公開コメントさま、

ご自身の経験と様々な奥深い情報提供ありがとうございます。

手足のないニホンイシガメの増加、目に見えて深刻ですね。
熊本もアライグマが徐々に観察されています。農作物への懸念が広がっていますが、カメもですね。

教えてくださった資料、検索して誰でも見ることのできるものなので、ここで紹介したかったのですが、良くないですかね。
カメラもあるみたいですし、そこまで入って行って獲る不届き者はいないようにも思うのですが。
腕がなくなって骨まで露出しているイシガメ(それでも懸命に生きている)はショックでした。

危うく見落とす記事でした。
ご紹介ありがとうございます。

ここ数年のイシガメ需要は異常ともいえますね。
輸出用の値段がいい為、国内で取引されずに
ほとんどが外に出てしまうといった話も聞きます。

ただ、飼育ものではサイズ制限がないというのが
少々気になります。どうやって見分けるのかな?
その辺が抜け道にならなきゃ良いんですが。

とはいえ、私自身もイシガメのいない地域に
生きていますので、手持ちのイシガメは購入品
同じ穴の狢なのかもしれませんね。

間違って非公開コメントにしてしまいました。アドレスは公開しても差し障りありませんよ。

isgs.kyushu-u.ac.jp/ISGSseminar/file/11-1suzuki.pdf

かりんさん、

本文の中で、その資料にリンクをはりました。ありがとうございました。

Fabergeさん、

こんなことになっているとは驚きでした。
今年はイシガメ高くなりましたし、
輸出のためにかき集められているのも知っていましたが、資料見ると数多いですね。
法整備しても抜け道もありそうな感じ。

小規模でイシガメを飼育、繁殖していることにうしろめたさを感じる必要はないように思いますが、これからますますできることをしていかなければならないと思うようになりました。