クールインキュベータの性能

 クールインキュベータについて。今現在は庫内温度を30℃設定で使用しています。部屋が35℃になっても30℃を保つべく頑張っています。
 ここ数年の猛暑、旧式の孵卵器では温度を下げることができずに孵化率の悪化を経験していました。ですので、これを購入するにあたり、真夏の猛暑時、庫内温度を設定通りに保てるのかどうかが一番気がかりでした。しかし、この性能ならば安心して管理できます。

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 この機械、設定温度をほぼ維持する優れものですが、次のような場合に1℃ほど高めになることがあるようです。あくまでも経験から語りますが、設定した庫内温度より周りの温度が若干低い場合です。


 ※後日、念のためこの温度計を庫内に入れて測定しましたが、庫内は表示通りの温度になっていました。ちなみに庫内湿度は80%ほどを保っていました。




 さて、8月1日、ニシキハコガメ・スジコDの2クラッチ目の産卵がありました。触診で抱卵しそうだなと感じていたら、案の定やはり卵ができてきて、産卵床に移したまさにその晩あっさりと産みました。

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 無事白濁も始まりました。今年のニシキハコガメの卵はたぶんこれで打ち止め。この7個が無事に孵るかどうか。また死籠りしないか心配ですが、クールインキュベータが30℃で安定しているなら、うまくいきそうな予感もします。でも何があるか分からないのがこの種。
 冬に産ませたスジコCの卵6個がすべてダメになったのが、旧式の孵卵器での急激な温度上昇でした。今年冬にでもクールインキュベータを導入していたら、その結果もまた違ったかもしれません。ちょっと悔やまれます。


Ornate Box Turtle (Terrapene ornata)

避暑

 水入れから顔を出すニシキハコガメ・スジコE(2006CB)。暑さを避けるためか今日は一日水の中。
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 別に調子を崩しているわけではないようです。

 息を継ぐ時だけ顔を水面に出します。水中では目を閉じて寝てるようにも見えます。
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 乾燥系のカメだとばっかり思っていましたが、面白い習性です。もちろん他のニシキハコガメの中にも、この中に入るのがいますが、水中で寝ているニシキは初めて見ました。通常この水入れはニホンイシガメ球磨川支流産の個体たちが使用しています。
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 このスジコE、昨年初産卵したので、今年期待したのですが、その兆候が(今のところ)見られません。

 今のところ? そうなんです。

 先日のスジコDの産卵で今年のニシキハコガメの繁殖は終わりだろうと書きました。しかし、今日触診して、冬に2クラッチ産んだスジコCが、五か月ぶりに再び抱卵しているのが分かりました。さらにスジコF(もう一頭の2006CB)も、まだ卵に触れられるわけではありませんが、独特の感触が指に伝わってきて、抱卵するのではないかと感じています。





Ornate Box Turtle (Terrapene ornata)

ご要望にお応えして「夏期講習会」

 正式になんと言うのか分からないので、勝手に“触診”と言っていますが、いわゆる抱卵しているかどうか確認する方法を数名の方からお尋ねいただいているのでアップします。

(※)メールフォームから以前お尋ねくださった方へ。この記事を通してやっと回答いたします。情報を出し惜しみするつもりはありませんが、当ブログでも明示している通り、匿名では返信いたしかねます。次回何かお尋ねがある場合は、ぜひそのあたりをご協力いただければ嬉しく思います。



 裏の夏期講習会です(笑)。



 以下の画像では向かって左側に飼育者がいます。自分では撮影できないので、家族の協力により横からの画像を撮影しています。

 私はカメの頭部を自分の側(手前)に持ってきます。なお今回の被験者はニシキハコガメ・スジコF。「ココ」の部分から人差指を入れます。
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 こんな感じでグリグリと。
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 上から見るとこんな感じ。両側から。
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 抱卵するかもと言っていたスジコF。この前の時点ではまだ何もありませんでしたが、今日の時点では指先に固い物(卵)がはっきりと当たります。やはり抱卵していました。ただ産卵はもう少し後だと思います。
 うまく説明できないのですが、こんなことを何年も繰り返していると、触感の違いから、今は明確に卵に触れられるわけではないけれども、間もなく抱卵を確認できるだろうなということが何となく分かるようになります。




 続いて、あの水中生活をしているニシキハコガメ・スジコEも。今日も水入れの中で過ごしていました。

 大抵のカメは触診されることを相当嫌がります。普通はこのようになかなか入れさせてくれません。でもこれはまだましな方。
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 特にハコガメは腹甲板を閉じることができます。触られることに馴れていないハコガメをうかつに触診すると、指を強烈に挟みこまれ、指が抜けずにハコガメを持ったまま苦悶することになります。ご注意あれ。


 前回の記事で(今のところ)抱卵していないけど、と意味深な書き方をしましたが、今日の触診の結果、この個体も間もなく抱卵を確認できそうです。めでたい、めでたい。
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 この方法はほとんどのカメに使えます。ただ、我が家にいるカメの中では、小型のキボシイシガメやスジクビヒメニオイガメなんかは指が入りづらく、ニホンイシガメなんかはガードが固い上に足や爪の力がとても強いので大変です。さらにニオイガメ系はあごの力が強い上に噛んでくる個体がいますので、回避しながらの作業となります。


 終わり。




Ornate Box Turtle (Terrapene ornata)
 

今夜もまたか

 ニシキハコガメの抱卵組3匹(スジコC、スジコE、スジコF)がなかなか産めずにいます。特にスジコCがひどく、今日までにすでに数度の“産む産む詐欺”。卵詰まりになっていないか真剣に心配し始めています。




 今日はまだ明るいうちからスジコFが土に潜りました。あとで卵を掘り出す時のために場所を確認。

 しばらくしたらスジコCも地表から消えていたので、どこに潜ったか確認しますが、潜りそうな場所すべてを調べても土の上下動が無し。上下動があるのはスジコFが潜った所だけ。はて?どこに潜った?・・・まさか・・・。


 スジコEも産卵場所を探している風でせわしなく動き回ります。スジコFが潜った土の上もお構いなしに歩きます。同時に産卵期を迎えるのは管理が大変。産卵床はここしかないし。


 スジコFが潜った所の土の上下動が激しくなり、やがてカメが顔を出しました。しかし、スジコFにしては小顔。また、産卵しているにしては目を閉じたまま。
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 しばらくすると、なんと今見えていたカメの腹側から、もう一匹カメの顔が出現。ゴゴゴッって別に音は出ないけどそんな感じに。この目つきはスジコFです。するとさっきまで顔を出していたのはスジコC。あんたたち、同じところに潜っていたのね。
 そしてスジコCは、スジコFの上昇とともに土に飲み込まれて見えなくなりました・・・。
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 やがてスジコFの産卵行動によってカメの周囲の土が底に落ち、再びスジコCが現れました。けっこう深みまで落ち込んだんだね。
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 この体勢のままスジコFは穴掘りをしています。一方のスジコCは寝たまま?


 今日もまたため息が。これで何日待たされる?


 もう観察をやめ、夕食に。



 あとで再び産卵床に行ってみると、スジコFはまるで湯船に大の字で浸かるオヤジのように水入れに入っていました。
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 一方、穴は埋め戻されず開いたまま。その底ではスジコCが寝ていました。いや、これ死んでないよね?
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《追記》
 死んでいません。寝ているだけです。まだ同じ体勢です(21:45)





Ornate Box Turtle (Terrapene ornata)

9個の無精卵

 1週間ぶりの記事です。前の記事でニシキハコガメ3匹が同時に抱卵してなかなか産まないという記事を書きました。

 実はあのあとしばらく留守にしていました。だからあとは成り行き任せ。産んでも詰まっても自分にはどうしようもありません。水替えと餌やりだけを家族に頼んで、気になりつつも出かけたのでした。




 それから6日経ち真夜中に帰宅しました。まず眠っているニシキハコガメを取り上げて恐る恐る触診してみると、3匹ともお腹の中はすっからかん。恐れていた卵詰まりは回避できたようです。(今まで2度経験したニシキの卵詰まり。もうトラウマのようになっていますね。)急いで卵を回収する理由はないので、翌朝改めて行なうことに。


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 翌朝、親ガメたちを別容器に入れ、産みそうな場所を掘り始めると、個体ごとそれぞれ別の場所に産んでいました。

 最初に見つけたのが左4個、次に見つけたのが右端のでかくて細長い1個、そして最後に真ん中の、へこみが大きい4個。
 この6日間に産んだことは確かなのですが、いつ産んだのか全く分かりません。ただどれも白濁していませんでした。今後白濁するのかどうかはもう少し待ってみますが、どうも無精卵っぽい。
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 どのニシキハコガメがどの卵を産んだのか・・・という問題が、系統を意識している自分にはあります。今回は産卵現場を押さえたわけではないので、触診の具合や卵の大きさ、産んでいた場所の深さなどもろもろを考慮したら、たぶん左4個がスジコC、中4個がスジコE、1個がスジコFだろうと思います。

 そうえいば、今室内管理している昨年のCB3匹は、それぞれ今ここにいる親ガメの仔でした。記念撮影。
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 家に居たらたぶんいつ産むんだろうという悩みが続いたんでしょうが、留守にしていたおかげでかえって気を揉まずに済みました。帰宅してからのドキドキはありましたが。


 さて今回留守にしていた間に、あるブリーダーさんの“お宅訪問”をさせていただきました。そのレポートは次回。



Ornate Box Turtle (Terrapene ornata)

お宅訪問 -その1-

 このお盆の時期、こんなのや…
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こんなの…
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そしてこんなのも…
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…食べられるところに行っていました。





 旅行の中に念願だったお宅訪問を組み込んでしまいました。快諾してくださりありがとうございました。
 いろいろな種類がいたのですが、私は興味のある種はよくわかるものの、そうじゃない種は名前さえもよく分からない有様。そんな中いろいろなカメを見せてくださり、ありがとうございました。




 ●まずは何といっても個人的に大好きなこの系統でしょう。キタニシキハコガメです。
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 自家CB個体、ここまで大きくなっていました。
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 これが産卵しているキタニシキハコガメ。
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 かなり小さいんですよね。それでも産卵するんです。うちでいえば、小型のスジコDが、よくその大きさで産卵するなと思うことがあったんですが、同タイプなんでしょうか。

 オスの顔。
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 このニシキハコガメ♀、こんな大きさの個体は初めて見たと言えるくらいでかかったです。 
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 ●別飼育されていたミナミニシキハコガメ♀。これも重量感のある大型の個体でした。
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 キタニシキとミナミニシキが同時に見られて幸せでした。



 その2へ続く。

お宅訪問 -その2-

 ●フロリダハコガメです。この放射模様系統は自然と見入る時間が長くなってしまいます。この個体も上品かつ美しい。
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 上と同じ♀個体、うちにいる♀と違い、かなりの小顔に見えました。
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 早速交尾しようとする♂。とても鮮やかな♂です。
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 ●ガルフです。重厚で大きいのなんの。実は成体をまじまじと見たのは初めてです。これがアメハコの最大種?なんですよね。とにかく迫力がものすごい。あしは太くブルドーザーのよう。爪も大きく頑丈そう。この何を考えているか分からないような武骨な顔、噛まれたくないですね。黒いタイプもいましたが全般的に色彩は地味。しかし、その圧倒的な迫力にとても魅かれました。飼育スペースがあれば飼ってみたいですね。とても興味深い。
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 ●タイワンセマルCB。本当に背甲が平らでした。
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 ●上から見たら黒いカメ。持ち上げたらものすごく立派な尻尾と目が眩むような鮮やかなオレンジ色。モリイシです。この♂、よく人に馴れていて、目の前に♀を持って行くと視力だけで♀を見分けている感じに見えましたが、その実どうなんでしょう。知能が高そうです。
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 ●甲長30センチはあるリオグランデクーター(でしたっけ?)。歯を見せていただきましたが鋭い。でも植物を食べるため(でしたよね?)。私にはちょうど見えなかったんだけれども、飼育場に戻す時大きな水音をたてたんで、飼育者さんもちょっとびっくり。
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 ●曲頸類もたくさんいました。私も唯一温帯産のオーストラリアナガクビだけは飼育してますが、ここにもいました。TG-1での水中撮影の許可をいただきました。うちにもペアがいますが、うちのはまだまだ繁殖は無理だと痛感しました。甲長は2センチくらいしか違わないけれど、厚さが全然違いました。脱帽。オーストラリアナガクビ、せっかくペアがいるので、今後力を入れて飼育しようと思うほど奮起させられました。
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 ●ライマンの水中撮影。カメラだけ突っ込んでの撮影は限界がありますね。
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 ほかにもこの系統のカメがいたんですが、あんまりわかんない。もうちょっと勉強しようかな。




 ●リクガメゾーンへ。アカアシリクガメです。ちょうど水たまりができていて、アカアシが浸かっていました。この飼育場好きだな。
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 ♂を水洗いしてひっくり返すと、腹甲の凹みが半端ではありませんでした。
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 これが温帯種だったらぜひ飼いたいです。いつまでも見ていたいような個体たちでした。
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 ●マルギナータリクガメの♀。なかなかいないので貴重ですね。
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 ●画像載せませんが、スジクビヒメニオイの飼育方法もとても参考になりました。


 今回、お盆の時期にわざわざ貴重な時間を割いてくださり、しかも炎天下の中汗だくになって見せてくださり、本当にありがとうございました。







カメグッズ

 先日夫婦で旅行に行った際に、久しぶりに会った妻の大親友から、カメグッズをいただきました。私がカメ好きだと知っており、気にかけてくれていることに感謝しています。

Tortoise Keyring
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 ※TG-1のマジックフィルター・クリスタル使用。


ドイツ・Finkbeiner(フィンクバイナー)社の木製玩具。とても愛嬌があります。
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 いつもいつもありがとう。



この仔が孵った

 今日は台風の影響でしょう、強風吹きまくりの日でした。現在沖縄付近にあってこの強さの風ですから、相当規模が大きい台風だと感じます。この強風下、この夏初めて10キロ走り通せました。夏の間いつもはウォーキング+少しのジョギングをするコースです。ほんと夏は気温が高くてジョギングには不向きです。私の場合、忙しさもあって運動量がこの時期減るのもあり、冬にはどうってことはない10キロ走も、夏には負担が大きすぎると感じていました。でも今日は風が適度に体温を奪ってくれるのか、暑さでばてて走れなくなることがありませんでした。もちろん向かい風の時は前進するのに難渋しますけど。キロ8分ほどのかなり遅めのペースでした。



 さて、ニシキハコガメの8月の3匹同時の産卵、合計9個も産んですべて無精卵でした。親が元気だったのでまた来年があるということで良しとすべきなんでしょう。でも、9個という数の卵を得て、そのすべてが無精卵とは…。そのうち一匹は数か月前までは有精卵を産んでいたのに。若い二匹も昨年初産卵で有精卵だったのに。その気まぐれともいえるような変化に難しさを感じます。



 でも、でもですよ、今朝、孵卵中の卵がついに割れていました。
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 姿を見たくなって夕方ちょっと卵殻を剥いてしまいました。
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 この至福の時を待っていました。心の平安を感じるほどのかわいさです。




 この仔の親はスジコB。そう卵詰まりの手術をしたニシキハコです。

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 2010年8月の卵詰まりの手術から丸2年経ちました。手術後また産卵して仔が孵るようになるなんて夢のよう。




Ornate Box Turtle (Terrapene ornata)




二日連続の高鳴り

 ニシキハコガメ・スジコBのもう一つの卵が孵化し始めました。

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 TG-1のスーパーマクロLEDで撮影したので、ちょっと眩しかったかな?
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 甲羅の白い模様がくっきりしていそう。同じ親から生まれても、背甲の模様が毎回違うので、それもブリードの楽しみの一つ。





Ornate Box Turtle (Terrapene ornata)

スジクビヒメニオイも孵化し始める

 5月末に産んだスジクビヒメニオイガメの卵が約90日かけてようやく孵りました。

 数日前に硬い卵殻にひびが入っているのに気づき、ちょっと触ったら卵殻がとれ始めました。それでも中の膜まで傷がつかず、膜を境に此方と向こうで対面。不思議な感じです。
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 膜には血管が張り付いていますし、向こうは液体の中。まだ肺を使って空気呼吸していないんですよね。液体の中からこちらを見ています。

 次に見たときは、この膜がなくなっており顔を出していました。
 どうやって肺呼吸に切り替わるんでしょう。瞬間的に替わるのでしょうか? 確か人間は肺に血液が流れ始めた瞬間に、圧力の関係か何かで心臓の卵円孔が瞬間的に塞がって、肺呼吸に切り替わるでしょう。カメにも同様のシステムがあるのでしょうね。
 それにしても不思議ですし、よくできています。



 そして翌日、ついに卵殻から出てきました。いつ見ても新鮮なのが、卵殻の内周に沿って甲羅も丸くなっていること。これなんて出てきたばかりを撮りましたので、卵殻の形が見えそうな感じです。首の筋模様が細かくて美しい。
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 腹甲の画像はありませんが、きれいなオレンジ色でした。まだ小さな卵黄を下げていました。

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 昨年スジクビヒメニオイは採れなかったので、久しぶりに幼体をしげしげと見ることができます。






Sternotherus minor peltifer