冬眠中止

 寒い寒い。現在パソコン上に表示されている熊本市の気温、明け方でもないのになんと「0℃」。

 冬眠組のほとんどのニシキハコガメはもう1ヶ月ほど前から地表に出て来なくなっていますが、なんと今朝出てきている個体がいました。スジコDです。腹甲の甲板剥離の傷が癒え、2度産卵した個体です。以前の記録を見ると350g(抱卵時)まで体重が増えていましたが、今日計測してみると250g台に落ちていました。

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 それで急きょ温浴させ、水を飲ませると、270g台まで回復。体重以外の点で異常は見られませんでしたが、温室飼育に切り替えます。

ずっと潜っていました

 目の鋭いこと。頭の上には、泥の塊が帽子のように乗っかっています。ニシキハコガメ・スジコCから生まれた2009CBです。

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 現在、加温飼育中ですが、この個体は冬を感じたのか、ずっとパーム土に潜ったまま出て来なかった個体です。正確には分かりませんが、かれこれ2週間以上は見ていないような。久しぶりに掘り起こしたら、目は塞がっておらず、いきなり餌も食うし、本当に寝ていたの?というほどの元気さ。

 さらに、決して登れないだろうと思っていた飼育ケースをどういうわけか乗り越えて、落ちた先の温室の底を徘徊していました。温室のどこからかガサゴソ音がするので、身をかがめて温室の底を見てみると、そこ(底)にいたのです。結構高温になるヒーターがあるので、火傷を負っていないか心配しましたが、無事でした。

2010年総括 -キボシイシガメ編-

 昨年導入し、いきなり繁殖したキボシイシガメ。

 全部で10匹幼体を得ましたが、黄星が鮮明に出ている個体とそうでもない個体の2つに分かれてしまいました。

 そのうち現在まで順調に育っているのは、各タイプ1匹ずつのたった2匹のみ。ニホンイシガメのように管理していたのですが、最初の餌付けに結構苦労し、水面でひっくり返って起き上がれなくなって死亡する個体とかもいて、少しずつ数を減らしてきました。

 これは黄星が鮮明に出ているタイプ。腹甲も赤みの強い個体です。ただ、尾も短くなり、甲ずれもひどい。♂親がまさにこんな感じの甲ずれ個体です。
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 現在その♂親のみが屋外冬眠中で、♀親たちは今月下旬、室内水槽飼育に切り替えてしまいました。鼻ちょうちんが見られたためです。そのままもしかしたら行けたかもしれませんが、念のため。

 こんな状態で来年繁殖するかどうか分かりませんが、もし繁殖させられるならば、幼体の生存率を上げていきたいものです。

2010年総括 -スジクビヒメニオイガメ編-

 数年前に新たに導入して、今年やっと1匹だけ孵化したスジクビヒメニオイガメ。その唯一の幼体も順調に成長しています。カブトニオイの幼体を数多く見てきたせいか、それと比べると甲羅の高さがかなり低く、随分平べったい印象。また、“スジクビ”がくっきり。

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 ♀親は2009年夏KOBUさんから購入した個体でした(現在冬眠中)。数年前から産卵していたようですが、孵化まで至ったのは今年が初めてです。

 それでも全体として見ると、回収できた卵の数は2個体でわずか3個だけ、うち無精卵が2個もありました。水中で粉々になっていたものを含めるともう少し多く産んだのですが。

 来年の課題は、まず、成体を状態良く飼育することです。今夏は原因不明の膿腫が数個体に見られたためです。第二に、有精卵を数クラッチ分確保することです。

2010年総括 -ニシキハコガメ編-

 ニシキハコガメの繁殖を中心にブログを書き始めて約2年になりました。最近はカメばかりでなく、自分の興味のあることや大好きな熊本のこと、自分の仕事のことまで含めて、まとまりを失いつつあります。まあこの傾向はこれからも続くことでしょう。それでもカウンター表示数が21,000を超え、この1年間でのべ16,500人の方に、このマイナーな種中心のブログを見ていただき、とても嬉しく思っています。これは1年目の3.5倍以上の数です。

 思えば今から7年前の2003年、ニシキハコガメについてほとんど知らなかった状態で無謀ともいえる飼育を開始しました。WC個体で立ち上げに失敗すること数度、やっと良い状態を何とか維持できるようになり、2006年に念願の(スジコAの)初繁殖を経験できました。しかし、2年連続繁殖を目指す途上「卵詰まり」が起こり、貴重なスジコAを失いました。

 それからしばらく態勢を立て直す辛抱の時期が続きましたが、昨年2009年、(スジコBとC)によって3年ぶり2度目となるニシキハコガメの繁殖を経験できました。

 次は当然のように2年連続の繁殖を目標にし、この1年飼育してきました。昨年から続く流れに乗って順風満帆に進む“つもり”でしたが、振り返ってみると、今年は山あり谷ありの飼育でした。



 まずは、目標にしていた2年連続のニシキハコガメの繁殖。これは比較的あっさりと年度初頭に達成できました。これがそのこどもたちです。

◆スジコBの仔
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 2匹とも1クラッチ目の個体たちです。随分放射模様の太さが違います。大きいほうの右の個体は甲長73mm、体重86gになりました。


≪データ≫ 1クラッチ、6個産卵。
◎1クラッチ目 3個 2010年1月3日産卵 ⇒ 2010年2月22-23日2個体孵化。1個発生停止。
◎2クラッチ目 3個 2010年8月6日開腹手術により摘出 ⇒ 1個破損、9月23日2個体孵化。
   



◆スジコCの仔
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 どれも甲長60mm弱の大きさです。同じ親から生まれているのに、1匹だけ(左)放射模様が違います。


≪データ≫ 3クラッチ、9個産卵。
◎1クラッチ目 4個 2009年12月13日産卵 ⇒ 2010年2月5-7日すべて孵化。
◎2クラッチ目 3個 2010年2月16日産卵 ⇒ 4月22日1個体のみ孵化。あとは発生停止。
◎3クラッチ目 2個 2010年7月14日産卵 ⇒ 1個無精卵、1個発生停止。



  
予想外の産卵もありました。2009年末に導入した個体がいきなり産卵したのです。

◆スジコD
≪データ≫ 2クラッチ、6個産卵。
◎1クラッチ目 3個 2010年2月5日産卵 ⇒ 2個発生停止。3月22日1個体のみ孵化。
◎2クラッチ目 3個 2010年8月16日産卵 ⇒ 2個無精卵、1個発生停止。



 
≪まとめ: この1年間のニシキハコガメの繁殖≫
産卵個体 3匹。
計20個回収、そのうち孵化まで至ったのは10個。
孵化率が50%でした。猛暑の影響も大いにあったと思いますが、もっとどうにかせねばと思います。
孵化後の死亡や販売などで現時点で手元にいるのは5個体のみ。



≪卵詰まり≫
 また今年はショッキングなことも起こりました。貴重な戦力(スジコB)の「卵詰まり」です。
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 今は亡き(スジコA)と同じ症状でした。しかし、そのときとは違った点があります。それは手術が成功したことで、(スジコB)は今生きています。ただ来年2011年抱卵することがあれば、そのときは再び卵詰まりが起こる可能性が高く、もしそうなればスジコBを助けることはできないでしょう。
 そういう意味で来年は非常に厳しい年となりそうです。



≪2011年の目標≫
 目標①;3年連続の繁殖。
晩秋の低温を経験させ、加温飼育下で真冬に産卵させるという、2年連続成功した方法は今年はやめました。これまでの観察から♀の体のリズムが狂いそうだと思ったからです。ですので、現在、最後まで寝てくれなかったスジコDを除いて、あのスジコBでさえも冬眠させています。(※冬眠させないと抱卵してしまうので苦渋の決断でした)。

 目標②;将来の孫ガメをみるための準備。
スジコAの仔2匹が5歳になります。いつから繁殖可能になるのか分からないのですが、そのときが来るのを見越して、体づくりなど準備を進めたいと思います。♂親も大事で、たぶん交配する♂となる(スジオC)の成熟も合わせて図っていきます。いつかは孫ガメを見たいものです。

 そして、スジコBへの対処にも気を配っていきます。