3月7日の出来事-その2; 初食餌

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 今のところニシキハコガメ2010孵化仔たちはこのような状況でまとめて飼育しています。UVBスパイラルランプを新たに購入し、ダイソーのパーム用土(もちろん105円)を厚めに敷き潜らせています。毎日餌を食べさせた方がいいのでしょうが、2日に一度掘り出して別所で配合飼料を与えています。時折表面を歩いている個体を見ますが、ある個体は飼い主が近づいてきたことに気づくと急いでシェルターの中に走り込んでしまいました。飼い主は苦笑いです。


 この中に潜らせているスジコBの孵化仔2匹のうちの1匹が、約十日目にしてレプトミンを食べました。

過去の症例

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 この個体たちは今は亡きスジコAの仔たち、つまり2006CBです。数年前のまだ小さかった頃の写真です。

 2006CBは現在2匹います。それが真ん中と右の個体。(右の個体の見上げる目が何ともいえずかわいらしいと思います)。

 ということは左の個体が今はいません。



 その今はいない個体。2006CBの中で、一番成長の早い個体でした。模様もとても鮮やかで綺麗。
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 しかし、異常があるのが分かるでしょうか?

過去の症例(続き)

 (続き) 成長よし、模様よしのニシキハコガメ2006CBですが、顔を正面から見ると、

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 噛まれ傷です。これでも傷を負った直後ではありません。だいぶ肉が被ってきています。それでも上嘴がなくなり、鼻の穴までなくなり、骨まで達しているのが分かります。

 これでは餌も上手に食べることができません。また相当ショックだったのか、性格が変わってしまったのか、すっかりおどおどした個体になってしまい、他のきょうだいたちとひと時のうちに力関係が逆転してしまいました。

 成長の点でもいつの間にかきょうだいたちに追い越され、傷もなかなか修復されず、だんだん弱り、ついには何カ月も後に死亡してしまいました。成長スピード・模様とも将来性豊かな個体だったので非常に残念でした。

 ニシキハコの場合、噛まれると人間でも傷を負います。また小さな幼体同士の噛み合いでもこのようになるのです。実際昨年、2009CBの間では、足先が片方なくなったケースが生じました。爪が飛ぶくらいならまだまだ序の口。身体障害が残り、最悪の場合死に至るほどの傷を負ってしまうので、幼体の飼育には特に気を遣うのです。

 カブトニオイの幼体も今までだいぶ孵化させましたが、集団で飼育しても傷を負うことはほとんどありませんでした。セマルハコでは傷を見た記憶さえありません。他のアメハコのことはよく分かりませんが、アメハコではたぶんニシキハコが一番ひどいのではないでしょうか?



 しかし、 


 そういう危険性はあるものの、今年から、同じ年に生まれたCB同士を同居飼育し始めました。水を張った環境ではなく、土に潜ることのできる環境では、噛み合いも随分低減できるのではないかとの予想の下に行なっています。

春分の日

 九州新幹線開業に向けて駅前が変ぼうしつつある熊本駅周辺。市電の軌道やバス停も移動し、昔の面影はなくなりつつあります。
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 うちの近所にも新幹線の高架が通り、その上を時折工事用の車両が走っているのを見ます。なんでも明日22日、レール敷設が完了し、福岡・博多と鹿児島間が完全に結ばれるらしい。九州新幹線の全線開業は2011年3月。あとちょうど1年なんですね。
 そうそう、平行して走る在来線でもSL蒸気機関車が今春の運行を始めました。主に週末の運転のようですが朝夕汽笛の音が響いてきます。



 さて、ニシキハコガメ2009CBの同居生活、すこぶる順調です。これは撮影のためにすべての個体を地表に掘り出したものです。
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 今のところ恐れていた噛み合いも全くありません。

 この飼育の利点;
①世話にかける労力も時間も少なくなり、とても飼育が楽になりました。
②甲羅の成長が自然になりました。湿った土に潜っているためだと思われます。実際この方法を始めてまだ短期間ではありますが、スジコBの仔たちに見られていた背甲と腹甲の成長バランスの差がここにきて解消されつつあります。




 残念なこともありました。

 腹甲傷個体のスジコDが産んだ卵3個、1個は大きく凹んでしまい、発生途中で死亡したようです。1週間ほど前までは生きているのを確認していたのですが、その時点で他の2卵の中の胚とあまりにも大きさが違いすぎ、成長不良ということでダメだろうと思っていました。
 残り2個は検卵の際光が透過しづらくなりました。今日の時点では動いている様子を全く観察できませんでした。ただ太い血管が赤く見えますし、この時期動かないこともよくあるので、たぶん生きていると思いますが、前述の1個がそんな具合なので少し心配しながら見守っています。今週末27日で50日になります。孵化するとしたらそのあたりでしょうか。

卵に変化あり

 先日春分の日、残念な出来事として紹介したニシキハコガメの卵。昨年導入直後腹甲に大きな傷を発見したスジコDが突然産んだ卵のうちの1個です。

 報告後の翌日22日、いきなりカビが生え始めました。やはりダメでした。
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 他の卵は?早くももう2個のうち1個だけ孵化し始めました。45日目です。早すぎでしょう。
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ピンクダリア

 今年もこの花の時期が到来しました。ツバキ“ピンクダリア”です。椿離れした鮮やかな花がなんともいえません。
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 さて、スジコDの卵のうち、成長不良だった卵がありましたが、中身を観察してみました。




 綺麗な花は前振り。このあとに【注意!】少々グロテスクな画像が続きます。





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 順調に成長しているように見えます。目の存在も分かります。しかし、この卵、産卵後44日経っています。それで胚がまだこの大きさ。小さすぎです。
 もともと他の卵と比較して成長が極端に遅いなと思っていました。それでもなんとか生きていました。しかし、撮影時点では全く動きがありませんでしたし、卵は大きく凹んできていました。

 切開してみると…
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 小さなハサミを主に使って一連の作業を進めましたが、不思議とほとんど腐臭はありませんでした。

 やはり成長していませんでした。卵黄はこんなにたくさん残っています。

 ↑の画像は胚の背中側から見たもの。この胚を卵黄から剥がします。

 当然ながら腹側は卵黄と結ばれていました。それを切って卵黄と胚を分離します。


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 体長わずか15ミリほど。しっかりと四肢が形成されていました。

 また背中がこんもりと盛り上がっています。甲羅形成の途上だったのか?
 

 これを表裏ひっくり返します。腹側から見ると…
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 頭部の黒点は眼だと思うのですが、それとつながっている角のような黒い部分は何でしょう? 脳? その下は鼻や口? 

 詳しくは分かりませんが、体の各パーツができていく様子は不思議としかいいようがありません。細胞が体の適切な部分で適切な機能をもつよう分化し、いらない部分は適切な時期と場所でアポトーシスし、きちんと機能する器官ができあがるのは、当り前のように身の回りで起きていますが、まさに奇跡です。

出てきました

 早々と卵殻を割っていたスジコDの仔が、ついに出てきました。

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 背甲がこんもりドーム状で、ウルウルした大きな眼と相まって、めちゃくちゃかわいいです。

 この仔の父は我が家にいる♂個体ではないので、別の血を引いています。

 複雑なパターンの模様が今後どうなるか楽しみでもあります。

ブラックマジック

 今年は大輪が咲きました。 ツバキ“ブラックマジック”です。
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 この品種が出始めの頃からハマりました。赤ではなく、黒の強い紅色です。花弁がその独特の光沢からベルベット(ビロード)風なので、とても豪華に見えます。

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 花が重くて、下を向いて咲いていました。水玉がとても綺麗。花弁の質感・重厚感が少し分かるかも。




 さて、豪華な花の前振りの後は少し生々しい画像です。



 ニシキハコガメ・腹甲傷のスジコDの卵の最後の卵のことです。ちょうど産卵から50日目あたりで卵殻に小さな穴が開き始めました。孵化が始まったと思ったのですが、いっこうに小さな穴が拡大する気配がない。それで人手を貸すことにしました。


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 首のあたりが浮腫んでいます。すでにこと切れていました。


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 まだ大きい卵黄が残っていましたが、もう体は出来上がっている感じ。卵黄の周りを、血管が含まれる薄い膜が覆っています。後ろの方から前方に向かって血管が発達しています。

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 観察してみて、いやあよくできていると感心してしまいました。卵の中の限られたスペースをうまく用いて発生しています。
①背甲の形は円形ではなく、卵殻に沿った楕円形。
②腹甲と背甲の間のわずかな隙間にピッタリと収まる形で足が形成。
③尻尾まで体に沿って無駄なく収納。


 残念ながら死因までは分かりません。ただこうやって最後まで孵化しない時は、♀に産卵経験があまりない時や♂のかかり具合が悪い時に多いように思いますので、今後♀が性成熟すること、♂をうまく掛けることをすると成績が良くなると思われます。

 うちに来た時は全く卵を持っていませんでした。それでも結果的に持ち腹個体であるかのように産卵まで至りました。残念なことに3個中2個が孵化に至りませんでしたが、今後に大いに期待出来る結果でした。(なんとか孵化した1個体を育て上げたいですが、個体の力が関係してきますので、どうなることやら)。

 あの関西のショップにいた他のニシキハコたちは今頃どうなっているんでしょう?またオークションで売られていた個体たちも元は同じようなのですが、そちらはどうでしょうか?