腹甲の傷の観察-その1

 前述のニシキハコガメ♀個体、うちに届いて乾燥させてみたらご覧の通り。販売者も気づかなかったとおっしゃるのですが、どんな環境で管理していたんでしょうか?かなり湿らせた環境?

 つくづくニシキハコガメの導入は自分にとってうまくいかないことが多いなと感じてしまいました。
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 それでも販売者は良心的に対応してくださり、返品返金を申し出られました。しかし、10cmクラスの個体はそうそういませんし、そこまで成長させるのに何年もかかります。この傷以外の状態はすこぶる良く、すぐに愛着も湧いてしまったので、これ以上悪化しないだろうとの予想のもと、交渉の末結局我が家に残ることになりました。

 乾燥させるために剥がれた甲板を切除したところ。(薬を塗ってあります。)
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 二人の自分がいます。一人は敢えてリスクを冒してまで飼育するなんて、と言う自分。もう一人は好奇心旺盛の自分で、ニシキ独特の腹甲の模様はどうなるんだろう、どんなふうにして治癒するんだろう、これを機に問題対処の点で成長したいと考えている自分です。 結局、後者の自分が勝ってしまい、飼育し続けるという決定をしてしまいました。

 ニホンイシガメで腹甲にひどい潰瘍があるものをきれいにしてやり、あとは何年かかけて自然に治癒したという経験はあります。しかし、ニシキハコガメでこんな個体は今までに見たことがないのでどうなることやら。

縁甲板の反り

 9月に孵化した4匹のニシキハコガメ幼体は食欲旺盛で、現在は配合飼料と活餌を交互に与えています。活餌のせいで配合飼料を食わなくなるなどということは全くなく、非常に飼育しやすく思います。

 この時期よく食べる幼体たちの体型が短期間で面白く変化するので紹介します。たぶん自然界ではあり得ないんだろうなと思いながら観察していました。

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 (10月13日撮影) 腹甲が先に成長し、背甲が遅れて成長してくる感じで、どの個体もこの時点では縁甲板が上方に反り返るようないびつな体型になってしまいます。成長不良なのではと心配になるほどです。


 別個体の横見(10月13日撮影)。
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 上と同じ個体の約十日後の画像。
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 まず腹甲板が成長し、その後縁甲板と肋甲板の境目が成長し、だんだんと成長が上に上がっていくように見えます。それとともに縁甲板の反りも解消されていきます。



 現在の4匹。とても順調に育っています。
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 夏の高温期に孵卵したせいなのかどうか分かりませんが、半数に甲ずれが出ました。しかし、それを補って余りあるほどに、どれも模様がくっきりしてきました。特に右上の個体は、縁甲板と肋甲板の境目にとても太い白い部分が見えます。

それぞれの冬支度

 昨日今日と熊本も急激に冷え込みました。5度を下回ったようです。この寒さで熊本県庁のイチョウ並木もだいぶ色づいてきました。昼間でもかなり綺麗な場所なんですが、今の時期夜はライトアップされて素敵な場所になります。
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 さて、11月に入りニシキハコガメも温室組冬眠組に分けました。2009CBは全部温室組、腹甲に傷がある♀とスジコB/Cが温室組。

 今日はスジコBは喉が渇いていたんでしょう、かなり水を飲みました。水入れに鼻から出した水流で模様ができています。
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 冬眠組♂全部と2006CBの予定。2006CBは初冬眠です。どの個体もまだ活動しています。冬眠には90センチ水槽を利用しており、すでに腐葉土の上に落ち葉をいくらか入れていますが、本格的になったらもっといっぱいに敷き詰めます。この落ち葉は来年夏までには跡形もなく自然に土に還り、来年秋その上にまた落ち葉を入れて冬眠床にします。毎年この繰り返しです。
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2009CB 個体A 成長記録(2009年11月)

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11/4時点 甲長7.1cm、体重89g
8/17時点 甲長6.3cm、体重53g
7/18時点 甲長5.7cm、体重37g
6/17時点 甲長5.3cm、体重33g
5/17時点 甲長5.0cm、体重29g
4/13時点 甲長4.6cm、体重20g
3/24時点 甲長4.3cm
2/22孵化

 配合飼料も活餌も選り好みなく食べる優良個体です。現在フロリダハコと同居中。目標は生後1年で8cm超え。

2009CB 個体B/C 成長記録(2009年11月)

 スジコCの仔ガメたちです。こちらも順調に成長しています。配合嫌いになるのではと少し心配していた個体Cもレプトミンをガツガツ食べています
 そういえば、レプトミン(65g)が百円までいかないけれど値上がりしているのに最近気付きました。いつからなんでしょ?そして中身も粒の長さが少し長めになり、粒の色も微妙に変わったようですね。ホームセンター数社で値上がりしていたので、価格据え置きの店から何個が購入しました。
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個体B(左)
11/6時点 甲長4.3cm
8/16時点 甲長3.6cm
7/18時点 甲長3.3cm
6/27時点 甲長3.1cm
6/14孵化


個体C(右)
11/6時点 甲長4.1cm
8/16時点 甲長3.4cm
7/18時点 甲長3.2cm
6/27時点 甲長2.9cm
6/13孵化

現在のスジコB

 ニシキハコガメ♀スジコB。 昨年大みそかに1クラッチ目を産卵し、計3クラッチ産卵しました。黄色い放射模様が太く、くっきりした美個体です。昨年は鼻水を出すこともありましたが、今年はまったくその兆候すらない、飼育環境に慣れた健康な個体です。背甲長11.4cm、体重401g
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腹甲の傷の観察-その2

 新たに導入したニシキハコガメ♀の腹甲の傷に進展がありました。
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 ショップから到着直後、乾燥させてみて腹甲のめくれがみつかったのが10月21日。我が家に残ることになり、めくれた甲板を切除したのが翌22日。かなり大きな傷になっていました。

 この後から傷口が排泄物にまみれないよう気を遣いました。といっても傷口を何かで覆ったりしたわけでもなく、最初こそ床材は新聞紙を使用しましたがあとでは普通の黒土で、傷口が乾燥ぎみになることだけに気をつけていました。また、餌を食べるだけ食べさせて、体力増強と内部からの修復を促しました。

 切除後10日経過した11月2日撮影の画像↓。向かって右上に柔らかい組織の部分が幾らか見えます。
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 その後少しずつ傷口が盛り上がってくるようになり、15日に傷表面の硬い部分がポロポロ取れて下地が出てきているのに気づきました。

 切除後23日経過した11月15日撮影の画像↓。
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 はがれかかった表面の硬い部分をすべて取り除こうとしたら、まだ隠れていた部分があって、傷自体は以前より大きくなってしまいました。しかし、その下にはまだ凸凹はありますが腹甲が再生していました。さらに感動したのは、その表面にニシキハコガメ独特の模様がうっすらと再生しつつあること。導入当初の好奇心いっぱいの疑問が解決しそうです。それにしてもひどくならないで良かったと安堵しています。


 さて、11月になって某オークションでニシキハコが新たに出ていますが、それらの個体たちと私が購入したショップの個体たちは、同じ方の繁殖個体と聞いています。某所ではレプトミンを爆食しているとありましたが、うちでは最初から活餌だったので、配合飼料を食べるかどうか分かりません。活餌が美味すぎてもう反応しなくなっているかもしれません。
 オークション出品個体でも、噛まれ傷を負った個体が毎回出ていました。幼体のうちはやはり気をつける必要があると思いました。また、甲羅に傷のある個体が多数出ていた点は、うちの導入個体と何か似ているものを感じます。

現在のスジコC

 ニシキハコガメ♀スジコC。 今年4月24日に1クラッチ2個だけ産卵しました。小さめの卵でおまけに埋め戻さなかったので無精卵だとばかり思っていましたが、実は有精卵でした。

 甲羅の形状からCBだと思われます。CBが繁殖するとは嬉しい限りです。

 背甲長10.7cm、体重340g。この個体が繁殖したので、体の大きさだけからいえばニシキハコガメは背甲長11cm前後、体重300g以上を目安に繁殖可能になるのではないかと考えます。
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脱走!最悪の結末に?

 温室の中で恐ろしいことが起きているのに気づきました。

 “ニシキハコガメ(の仔)がいない!!! いつも入れているはずの容器の中に1匹だけニシキハコガメがいない!!!

 それから捜索が始まりました。この時期温室の中段に飼育容器を置いていましたので、嫌なことが頭をよぎりました。

 “たぶん棚から落下しているだろう、しかも最下層にはヒーターがある、万一その上に落ちているなら、動きの鈍い仔ガメなら火傷をする、最悪そのままヒーターの上で・・・・”。

 しかし、ヒーター周辺をくまなく見ましたがいません。

 ヒーターのすぐ上の段にニシキハコの♀3匹を入れた飼育箱があります。 “もしかしたらその中に落ちたかも。最悪、餌と間違えられて噛まれて・・・・・”。


 予想は的中、仔ガメはニシキハコの♀たちの飼育箱の中に。
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 “そんなに近づいちゃまずいだろ。ガブッとやられるよ。ほら!大人が睨んでいるよ”。
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